オンライン診療を選ぶ前に

オンラインED診療の選び方
薬剤師が見る5つのポイント

執筆:薬局勤務の薬剤師(匿名)|2026年9月
スマートフォンを見ながら考え込む男性
写真はイメージです(Pexels)

オンラインでED治療薬を処方してもらえるクリニックは、この数年で一気に増えました。スマホで予約して、ビデオで数分話して、薬が自宅に届く。どこも同じように見えますが、中身はかなり違います。

私は薬局で働く薬剤師です。処方箋を受ける側から見ていると、「ここは丁寧だな」「ここは危ういな」という差が、広告からは見えないところにあります。選ぶ前に、次の5つだけ見てください。

1. 薬が国内承認品かどうか

ED治療薬は、世界で最も偽造品が出回っている薬のひとつです。ED治療薬を製造販売する製薬会社4社の合同調査(2016年)では、インターネットで入手した「ED治療薬」70点のうち約4割(40.0%)が偽造品でした。国内の販売サイトから入手した分に限っても35.6%です。(出典:偽造ED治療薬4社合同調査結果、2016年11月)

ブリスター包装の錠剤
国内承認薬は、包装と添付文書が日本の承認内容と一致している。写真はイメージです

クリニックのサイトで見るのはここです。

海外製が悪いわけではありません。ただ、明記していないところは選ばないのが安全です。

2. 初診で「何日分まで」出るか、禁忌を聞かれるか

オンライン診療の国のルールでは、初診で出せる薬には制限があります。とくにED治療薬は、心臓の薬(硝酸薬)と一緒に飲むと血圧が下がりすぎることがあり、併用薬の確認が欠かせません。

「聞かれなかった」「すぐ大量に出た」は、手軽さではなく、確認を省いているサインです。

3. 価格の書き方を揃えて比べる

同じED診療でも、価格の見せ方が3種類あります。

書き方例見るべき条件
月額「月額3,980円」何錠分か。送料・診察料が含まれるか
1錠あたり「1錠132円〜」「〜」の条件(何錠セットの単価か)。海外後発品の価格ではないか
0円「初診0円」「診察料0円」薬代・送料はいくらか。2回目以降はいくらか

比べるときは、「1ヶ月に実際に払う総額」に直してから比べてください。注記(※)を読まないと出てこないことが多いです。

4. 未承認薬を扱うなら「5つの開示」があるか

早漏の薬など、国内で承認されていない薬を扱うクリニックもあります。この場合、国のガイドラインで、次の5つを明記することが求められています。

  1. 未承認医薬品であること
  2. 入手経路
  3. 国内に同じ成分の承認薬があるかどうか
  4. 諸外国での安全性の情報
  5. 医薬品副作用被害救済制度の対象外であること

5つ揃っていないところは、ルールを知らないか、書きたくないかのどちらかです。

5. 薬剤師の確認が入るか

薬局で薬剤師が説明している様子
薬剤師の確認が入るかどうかは、サイトの「診療の流れ」を見れば分かる。写真はイメージです

医師が処方し、薬剤師が確認して渡す。街の薬局では当たり前のこの二重の目が、オンライン診療では省かれていることがあります(医師が院内で薬を渡す形は、法律上は認められています)。

どちらも合法です。ただ、飲み合わせや持病に不安がある方は、薬剤師の確認が入る形のほうが安心だと思います。


まとめ

見るところ良い危うい
薬国内承認と明記産地・承認の記載なし
初診併用薬を確認、日数に上限聞かれない、大量処方
価格総額と条件が同じ画面に「〜」「0円」の条件が別ページ
未承認薬5つの開示開示なし
薬剤師確認・説明あり触れていない
「安い」「早い」「誰にも会わない」は、今はどこでも同じです。差がつくのは上の5つで、これは広告では分かりません。予約する前に、サイトの下のほう(注記・Q&A・特定商取引法の表示)を一度読んでみてください。

※この記事は特定のクリニック・医薬品を推奨するものではありません。治療の可否は医師の診察で決まります。
※執筆:薬局勤務の薬剤師(匿名)。広告・アフィリエイトは含みません。
※続き:「海外製ED治療薬」は何が違うのか|薬剤師が説明する4つの違い