オンラインED診療の選び方
薬剤師が見る5つのポイント

オンラインでED治療薬を処方してもらえるクリニックは、この数年で一気に増えました。スマホで予約して、ビデオで数分話して、薬が自宅に届く。どこも同じように見えますが、中身はかなり違います。
私は薬局で働く薬剤師です。処方箋を受ける側から見ていると、「ここは丁寧だな」「ここは危ういな」という差が、広告からは見えないところにあります。選ぶ前に、次の5つだけ見てください。
1. 薬が国内承認品かどうか
ED治療薬は、世界で最も偽造品が出回っている薬のひとつです。ED治療薬を製造販売する製薬会社4社の合同調査(2016年)では、インターネットで入手した「ED治療薬」70点のうち約4割(40.0%)が偽造品でした。国内の販売サイトから入手した分に限っても35.6%です。(出典:偽造ED治療薬4社合同調査結果、2016年11月)

クリニックのサイトで見るのはここです。
- 「国内承認薬」「厚生労働省承認」と書いてあるか
- 「海外後発品」「海外製」と書いてある場合、その旨と入手経路が明記されているか
海外製が悪いわけではありません。ただ、明記していないところは選ばないのが安全です。
2. 初診で「何日分まで」出るか、禁忌を聞かれるか
オンライン診療の国のルールでは、初診で出せる薬には制限があります。とくにED治療薬は、心臓の薬(硝酸薬)と一緒に飲むと血圧が下がりすぎることがあり、併用薬の確認が欠かせません。
- 問診で「今飲んでいる薬」を必ず聞くか
- 初診でいきなり長期分(数ヶ月分)を出そうとしないか
「聞かれなかった」「すぐ大量に出た」は、手軽さではなく、確認を省いているサインです。
3. 価格の書き方を揃えて比べる
同じED診療でも、価格の見せ方が3種類あります。
| 書き方 | 例 | 見るべき条件 |
|---|---|---|
| 月額 | 「月額3,980円」 | 何錠分か。送料・診察料が含まれるか |
| 1錠あたり | 「1錠132円〜」 | 「〜」の条件(何錠セットの単価か)。海外後発品の価格ではないか |
| 0円 | 「初診0円」「診察料0円」 | 薬代・送料はいくらか。2回目以降はいくらか |
比べるときは、「1ヶ月に実際に払う総額」に直してから比べてください。注記(※)を読まないと出てこないことが多いです。
4. 未承認薬を扱うなら「5つの開示」があるか
早漏の薬など、国内で承認されていない薬を扱うクリニックもあります。この場合、国のガイドラインで、次の5つを明記することが求められています。
- 未承認医薬品であること
- 入手経路
- 国内に同じ成分の承認薬があるかどうか
- 諸外国での安全性の情報
- 医薬品副作用被害救済制度の対象外であること
5つ揃っていないところは、ルールを知らないか、書きたくないかのどちらかです。
5. 薬剤師の確認が入るか

医師が処方し、薬剤師が確認して渡す。街の薬局では当たり前のこの二重の目が、オンライン診療では省かれていることがあります(医師が院内で薬を渡す形は、法律上は認められています)。
- 薬局を通す形か、院内から直接発送か
- 薬剤師の服薬指導(説明)があるか
どちらも合法です。ただ、飲み合わせや持病に不安がある方は、薬剤師の確認が入る形のほうが安心だと思います。
まとめ
| 見るところ | 良い | 危うい |
|---|---|---|
| 薬 | 国内承認と明記 | 産地・承認の記載なし |
| 初診 | 併用薬を確認、日数に上限 | 聞かれない、大量処方 |
| 価格 | 総額と条件が同じ画面に | 「〜」「0円」の条件が別ページ |
| 未承認薬 | 5つの開示 | 開示なし |
| 薬剤師 | 確認・説明あり | 触れていない |
※この記事は特定のクリニック・医薬品を推奨するものではありません。治療の可否は医師の診察で決まります。
※執筆:薬局勤務の薬剤師(匿名)。広告・アフィリエイトは含みません。
※続き:「海外製ED治療薬」は何が違うのか|薬剤師が説明する4つの違い